痛みに関する研究の第一人者・坂戸先生による「緩消法」。

わずか500gの圧力で大腰筋周辺を押し、腰の最深部まで軟らかくしてしまうという方法で、幅広い症状を持つ患者さんを回復に導いてきました。

治療院業界はもちろん医療業界でも注目を集めるなか、「500gで腰の最深部を緩められるの?」と思われる方も、決して少なくないでしょう。

「内臓よりも奥にある筋肉なのに、そんなにソフトな力でアプローチできるの?」と、つい疑問を抱いてしまいますよね。


そこで今回は緩消法サポートチームの伊藤が坂戸先生に、「500gの圧力で、いかに腰の最深部にまでアプローチするか?」についてお聞きしました!

1.内臓の内側にある大腰筋周辺を、500gの圧力で緩められる理由とは?

伊藤「『緩消法は、500gの力を使って大腰筋周辺を押すと伺いました。

でも、大腰筋周辺は内臓のさらに奥にある筋肉なので、それほど弱い圧が届くとは思えません。

また、500gの圧力で腰の最深部にある大腰筋周辺まで緩むとも思えません・・・

わずか500gの力で、本当に大腰筋周辺は緩みますか?』と質問をいただきました」


伊藤「わずかな圧力が腰の深いところにまでアプローチできるか、疑問に思われているようですね。

坂戸先生、500gの圧力で、腰の最深部・大腰筋周辺あたりにまで指が届くのでしょうか?」


坂戸先生「なるほど。まず今回の質問にお答えすると、大腰筋周辺までにはきちんと指が届きますよ」


伊藤「500gの圧力で届くんですね?」


坂戸先生「はい、届きます」


伊藤「大腰筋周辺って、内臓の内側にある場所ですよね。それでも指が届くのですか?」


坂戸先生「そうです。実際、内臓の内側は腰椎の内側なのです。

お腹からすると、内臓の奥ですけれどね。背中から見ると、起立筋、腰方形筋、大腰筋周辺なのです」


伊藤「ああ、なるほど。そういうことなのですね」


坂戸先生「はい。ですから、腰方形筋を軟らかくしてしまえば大腰筋周辺に触れられるようになりますよ」


伊藤「要するに、後ろからアプローチすると考えればいいということですか?」


坂戸先生「そういうことです。お腹側からもアプローチできますけれどね」


伊藤「お腹側からもアプローチができてしまうのですか?」


坂戸先生「はい、行けますし、試して成功した経験もたくさんあります」


坂戸先生「後は、インターネットでよく見かける情報で、ご存知かもしれませんが

『腰が曲がっている方たちは、腰周辺がみんな石灰化して、ひどい人にいたっては骨化している』というパターンがありますよね。

このようなパターンに対しては背中からのアプローチが難しいので、大体お腹から軟らかくするようにしています。

大腰筋周辺に指を当てるような感じでアプローチしていくといいですよ」


伊藤「すごいですね。そういう変則技もあるのですね」


坂戸先生「そうです。症状が重症になればなるほど、違うやり方をしないと良くなっていかないですからね」


・・・500gの圧力で、腰の最深部を緩めてしまう、聞いただけではちょっと信じられないようなアプローチですよね。

でも、見方を変えればいとも簡単に大腰筋周辺をしっかり軟らかくできてしまうのです!

2.筋肉や筋膜は硬くない!?500gの圧力で軟らかくできる理由とは

伊藤「なるほど、ありがとうございます。でも、どうして500gの圧力で大腰筋周辺にアプローチするのですか?

普通の、いわゆる常人の考え方だったら、『500gの圧力で、一番深層部の筋肉に届く』とはとても思えないですよね」


坂戸先生「ああ、なるほど。500gの状態で表面からアプローチをすると、500gのままで、勝手に圧が奥に入っていくのです。指も簡単に届きますよ」


坂戸先生「おそらく、今回は筋肉のことをあまりよく知らないで質問されたと思うのですが、実は筋肉や筋膜って硬いものではないのです。

要するに布、といったところでしょうか。筋肉の間の間質液が、いわゆるゼリー状になっているだけなのです。

このゼリー状の間質液を水の状態にしてしまう方法が緩消法です。

そこまできた状態で、布と水だけのものを500gで押したら、どこまでもアプローチできてしまいますからね。

言い方はおかしいかもしれないですが。布が伸び切るって感じです」


伊藤「アプローチする先が水風船と考えれば、できますしね」


坂戸先生「はい。もちろんできますよ。つまり、大腰筋周辺も水風船のようなものだと考えればいいのです。

水風船なら10センチくらいまでアプローチできますよ。

皮膚が伸びる限界について考えないといけないですが、10センチくらいは問題なくアプローチできると思います」


伊藤「なるほど。では、500gの圧力でも大腰筋には普通に届くのですね?」


坂戸先生「はい、普通に届きますよ。これに対して疑問を抱いてしまうのは、おそらくイメージできないからなのでしょうね。

筋肉は常に緊張しているものという定義で考えているので、わずか500gの圧力ではアプローチできないと考えてしまうのだと思います。

逆に無緊張の状態なら、布と水だけの状態なので、簡単にアプローチできますよね」


伊藤「なるほど。要は、『それくらい筋肉が軟らかくなります』ということですね?」


坂戸先生「はい。そういうことです」


伊藤「坂戸先生、ありがとうございました!」


・・・「筋肉や筋膜は硬い」という先入観があると、どうしても500gの圧力でのアプローチが難しいと考えてしまいがちですよね。

それでも無緊張の状態なら、まさに水風船のようなイメージになるので、アプローチもしやすくなります。

3.まとめ

今回は坂戸先生に、「500gの圧力で、どうやって腰の最深部を緩めるか?」についてお話ししていただきました。

「筋肉や筋膜は硬い」という従来の常識があるとイメージが難しいですが、緩消法の理論をきちんとたどっていくと、しっかり納得できますね。

治療家の先生方も、500gで腰の最深部まで緩められる緩消法を、ぜひ試してみてくださいね!

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